【CoC】なぜ目星99%にしてはいけないのか

探索者4人のパーティで、1人が目星に74ポイントを割振り99%、残り3人が基本成功率(25%)の場合、合成確率は99.57%となります。

対して4人で74ポイントを分割し、4人が目星43.5%である場合、合成確率は90.1%です。

どちらも"ほとんど成功"のように見えますが、失敗率で言うと23倍です。

合理性の話だけをするならば、極振りは合理的です。

では、なぜ「目星を99%取るべきではない」がここまで一般的な意見となっているのでしょうか。

 

まず考えられるのは機会喪失です。

1人が99%であれば、残り3人はほとんどロールする必要がなくなります。

残り3人のロールが必要になるのは確率的に1/100で、ファンブルと同率です。

ルール運用次第でしょうが、ほとんどのプレイヤーは"振らない方が得"と考えるでしょう。これは他プレイヤーのダイスロールの機会を奪っているといえます。

 

しかし、ここで一つ有力な反論があります。それは「そもそも、目星に失敗してセッションが面白くなるのか」です。

例えば、<説得>に失敗すれば、さらなる失敗により相手を憤慨させる事を承知にプッシュロールする選択肢もありますし、さらなる交渉材料を集めるために探索をする事もできますし、目的を達成する為に不法侵入したり、非合法な手段に出たり… いくつかの選択肢が生まれ、ゲームを豊かにします。

対して目星はほとんどの場合、目星で得られる情報は目星でしか得られませんし、キャラクターはロールの失敗により情報の存在に気づいていないため、プレイヤーは別の手段を提示する事ができません。結果としてデストラップ回避を除く目星ロールはシナリオを停滞させるだけであり、セッションを面白いものにしていないというものです。

 

しかし、それならば目星を廃止するべきか?という意見に対しては、ほとんどのプレイヤーはNoというでしょう。目星の成功による情報は、普通の人間が知り得ない情報を見つけ出した優越感を与え、プレイヤーに当事者間やモチベーションを与えます。

シャーロックホームズを読んでわくわくするのと同じ理由です。

こういった理由から、目星ロールの機会を他プレイヤーから剥奪するのは、こういった体験の機会をプレイヤーから奪っているといえます。簡単に言うと「あいつだけでいいじゃん」状態を生み出す訳です。

 

では、どの程度までなら取得していいのか?

これについて考えていくと、技能上限といった触れるべきでない悪しき風習に突き当たるため、記事はここまでにします。