【遊戯王マスターデュエル】不健全なカードとは

遊戯王には、著しく勝敗を左右する「強すぎるカード」の他に、楽しいゲーム体験を損なう「不健全なカード」が存在します。

"楽しいゲーム体験"は人によって異なるため、不健全なカードが何かと聞けば、100人から100通りの意見が出るでしょう。ただ一般的に古い遊戯王プレイヤーは長いの展開を好まず、シンクロ以降の世代は永続罠(スキドレ・群雄割拠・御前試合・センサー万別あたり)を嫌う傾向がある気がします。

※個人的には、「ジャンク・スピーダー」が最も不健全で、本当につまらないので消してほしいと思ってます。

 

私はシンクロが登場した頃に紙の遊戯王を離れ、シャドバ(アンリミ)を経て、マスターデュエルをサービス開始当初にプレイしました。つまり、12~13年ぶりの遊戯王となります。復帰後の最初の感想としては、「待ち時間が長すぎない?」です。

シャドウバースでは、1ターンは最大で1分です。複雑な動きをするテーマでも、プレイ時間を1分以内に抑えられるように設計されています(AFネメシスを除く)。一方、マスターデュエルでは、最大で6分の制限時間が設けられています。

この制限時間は明らかに長すぎます。

一般的に、プレイヤーを6分間待たせるというのは、ゲームデザインとして致命的な欠陥です。シンクロ以降のプレイヤーは展開型のゲームに慣れており、これに不満を持たないようですが、仮にセーブ&ロードに6分もかかるゲームがあれば、それは間違いなくクソゲーオブザイヤー行きでしょう。

私と同じようにMDから復帰した同世代のプレイヤーも、ほとんど同じ意見でした。現在の遊戯王の展開が長すぎるし、同じような展開を見続けるのは退屈だし、試合ごとに繰り返すのは手間であると。

こうした古い意見を述べると、「誘発の打ちどころが~」といった反論があるかもしれませんが、一つ覚えておいてほしいのは、我々は「ヴェーラー持ってない方が悪い」がつまらないから遊戯王をやめた世代だということです。

 

古い遊戯王から来たプレイヤーは、展開のルートを考えることに楽しみを見出しませんし、展開にも興味がありません。彼らが楽しみたいのは、ターンをまたぐ攻防、逆転に次ぐ逆転であり、妨害数と貫通数の数比べをしたい訳ではないのです。

その結果、彼らが手にしたのは、永続罠とカウンター罠です。展開デッキ相手は待ち時間が長く、退屈で、不健全だから、それを是正するカードが必要なのです。

 

このような考えを話すと、展開デッキが好きな層からは、「1枚のカードで展開を封じるのは不健全だ」という意見が出ます。
しかし、それが嫌ならば、羽やコズサイを入れれば良いのです。ピュアリィが嫌だから壊獣を入れるのと同じです。

羽やコズサイを積まされるのが不健全だというなら、誘発を積まないと戦えない環境は不健全ではないのか?という話になります。

 

ようするに、目指しているゲーム、プレイしたいゲームが違う訳です。
ロックしてeasywinしたいから罠を伏せているのではなく、展開が短いデッキで、展開が長いデッキを咎めるために罠を伏せているにすぎないのです。

 

ただ、私は現在のマスターデュエルの、「リタイア率」を指標とした規制改定には賛成しています。

結果として展開が長すぎるデッキ、または永続罠をパカってロックをかけるような極端なデッキは制限を受け、ミッドレンジデッキが主流となり、試合時間はかなり収束しています。

 

今環境についても烙印がやや強すぎることを除き、おおむね満足です。プレイングが細かすぎるので、もう少し大味なゲームでも構わないとは思いますが。