僕はある人を怒らせました.
正直,初めはなぜ怒っているかすら理解できませんでした.
他の人に状況を教えてもらい,謝罪しようとしました.
相手が怒っているポイントを聞き出し,認識をすり合わせ,
自分に非があると考えうるポイントを探そうとしました.
すると,さらに相手を怒らせてしまいました.
僕が取ろうとしたのは「問題解決のプロセス」であって,
「相手の怒りを鎮めるプロセス」ではなかった,という事です.
僕は正直,腹立たしいと思った経験がほとんどありません.
不快感や軽蔑は別として,怒る,すなわちストレスを相手にぶつけたいと思った経験が本当にないのです.
それについてある人に話すと,僕が他人に一切の期待を持っておらず,
良い意味でも悪い意味でも無関心である事が原因,と言われました.
怒ったことがないが故に,「怒っている時の心理状態状態」を直感的に理解できず,
結果として相手をより怒らせてしまった,という事だそうです.
「怒っている相手には,まず自分に非がないと思っても,謝罪するのは当然だよ?」と言われました.
問題解決プロセスは怒りを鎮めた後.相手が怒っていたら話にならないでしょ?,と.
確かに円滑なコミュニケーションの為にはそうかもしれません.
ただ,僕の中で「自分に非がないと思いつつ謝罪する」は「謝罪したフリ」と同意ですし,
「怒ってるから謝罪して!」と強要する我儘な人間には謝罪する価値はないと考えます.
これは僕が怒りについてあまりに理解しておらず,「怒り=悪」と考えている証拠だと言われました.
僕の中で「謝罪させる」とは,「相手を折って言葉を引き出す事」ではありません.
相手に「自分が何をやってしまったか」を理解してもらい,再発防止に努めてもらう事です.
だから僕は相手からの「すいません」という言葉に価値を感じません.
「〇〇という理由から〇〇してしまいました,今後は〇〇に気を付けます.」だけで,
謝罪になっていると考えますし,許してしまえます.
というか,罪の意識をもってこちらに連絡してきた時点で許してしまえます.
この辺の「謝罪についての認識」が,相手とズレていたのです.
というか,世間一般における謝罪と,僕が認識する謝罪がズレていたのかもしれません.
僕が他人に怒らないからと言って,相手に怒らない事を強要するのはエゴです.
怒るでしょう.そりゃ.
僕は,怒りを理解する必要があると思いました.
怒る人間とは,どういう心理なのか.
未だ直感的には理解できませんが,理解しようとする気になれました.
本来,人は怒るものなのです.
ただ,僕は人に怒る気にはなれません.
なぜなら,怒りは何も解決しないと考えるからです.
僕が覚えるべきなのは,相手を怒らせない事はもちろんですが,
怒らせてしまった時の対処だと思います.
未だに「とりあえず謝る」は手先のテクニック,ずるい事だと考えています.
そんな事をしては,謝罪の価値,誠意が薄れる.自分にも相手にも嘘をつくことになる.
そう思います.
でも,これはもはや「考え方」の問題です.
正解はないと思います.
もう一つ.僕はよく人間関係を切ります.
期待してないからこそ,すぐに切れるのだと思います.
人間関係にはエネルギーを使います.
特に僕はコミュ障なので,会話はできるもののとても疲れます.
人付き合いにはコストがかかるのです.
そして,そのコストを相手に払う価値がないと感じればそこまで.
その人間との関係はそこで終わります.
特に言い争いはコストが大きいです.
そんな事をするぐらいなら切ります.今までそういう生き方をしてきました.
これをある人は「逃げ」だと言いました.
そうかもしれません,相手を正面から見てませんから.
でも,僕はこう考えます.
「人間なんて塵の数ほどいる」
インターネットが発展し,あらゆる人間と繋がれる今,
周囲の人間にこだわる必要があるでしょうか?
それはあまりに世界が見えていないのではないか?と.
これも考え方の問題ですね.
ただ,最近思うのです.
相手に切られない方法を,僕は知らないんだな,と.
つまり,相手と正面から向かい合った事がないんです.
実のところ,自分で言うのもなんですが,僕の回りには人が集まります.
なんで,自分から人を追った事がなかったんです.
自分から輪に入らずとも,輪ができていたので.
追う側になると辛いですね.本当に.
そうなった時,相手に切られない手段,覚えないといけないと感じました.
あと,全く関係ないんですが,僕は人間は"底"が見えたら終わりだと思ってます.
「こいつはこういう人間なんだ」というレッテルを貼られた場合,
何をやってもそのようにしか見られません.
底が見えやすい人間は,魅力がないんです.
貼られた時点で価値は暴落します.
底の見えた,つまり本質を暴かれた人間.
そういう人と付き合っても楽しくないんですよね.
以上です.