「真理」と「真実」と「答え」の違いについて

「真理」と「真実」と「答え」

この3つを正しく使い分けることができるでしょうか?

 

まず「真理」ですが,これは哲学者や錬金術師が探し求め,結局見つからなかった「どんな時でも不変の法則」のことです.

人類は3000年ほど真理について研究していますが,実のところ「人間には愛がある」以外の真理は何一つ見つかってません.

これを見つけるには「ラプラスの悪魔」が必要でしょう.

 

次に「真実」ですが,これは「世間一般に正しいもの」です.自分が生きている範囲では真理のように見なせるものの,時代や場所が変われば真理でなくなるものです.

例えば「人を殺してはいけない」は現代の日本ではおおよそ真理ですが,戦争が始まればその限りではありません.

ちなみに,真実は人によって作られます.大抵の場合,そこに住む人間が最大公約数的な幸福を得られるものが真実とみなされます.

つまり,真実は常識であり,社会規則であり,科学です.

ちなみにこの真実は唯一無二の真理ではないので,時に2つ,時には3つ,時にはそれ無数に存在することもあります.

学校の問題は正解は一つなので,この事に気づいていない人がいますが,世の中のほとんどの問題に完璧な正解はありません.いくつもの正解があるだけです.そもそも,完璧な正解があるなら,問題は既に解決している筈です.

 

最後に「答え」ですが,これは正しさとは何一つ関係ありません.意味は「相手が求めているもの」です.

Q.夜の道路は危険なので気を付けて運転しなくてはならない.

A.× 昼夜問わず気を付けて運転しなくてはならないため.

 極端な例ですが,これが答えです.

この答えをいち早く見つける能力が,一般にコミュニケーション能力と言われていたりします.

時には答えのために,自分の中での正しさを折る必要がある時もあるでしょう.

 

 

という訳で,「真理」と「真実」と「答え」の違いを説明しました.

真実が複数あるという事に気づくまでに,僕は20年ぐらいかかりました.

もっと早く知っていれば… 何かが変わったとは思いませんが.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【CoC】キーパーのコツ

1.描写のコツ

 

以下の写真の風景を描写してみましょう.

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道から描写できた人は慣れてます.

竹から描写した人は考えてみましょう.

 

プレイヤーは「竹があり」と聞くと,「あ,進めないのかな?」と思うでしょう.

探索者にとって大切なことから描写する事が大切です.

 

「道がまっすぐ伸びており,その脇には青々とした竹が,空を覆い隠す程に伸びています.」とかが良いのではないでしょうか.

 

あと,描写は探索者の目線で語るようにしましょう.つまり探索者が見ている情景を思い浮かべ,特徴的な部分から述べるのです.

 

 

2.情報の要約

CoCにはよくプレイヤー資料が出ますが,これをキーパーが要約し,プレイヤーに理解させる必要があります.

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これは極端な例ですが… 意味わかんないですね.

「要するに日本神話には闇の男神一族と光の女神一族がいて,その末裔の子供は闇と光が合わさり最強に見える.黄昏の天使になると地球を支配するって書いてます.」と,伝えてあげる必要があります.

この辺の能力は慣れですが,シナリオを読んでるキーパーがしっかり要点を抑えてあげるべきです.

 

 

3.ロールのコツ

プレイヤーの提案にはダイスを課しましょう.

逆に,誰がやっても結果の変わらないローラー探索の判定は,極限まで削りましょう.

 

ロールが成功して嬉しいのは,最初の数セッションです.

それ以降,不要な判定はストレスになります.

「ここ目星」「ここ図書館」「ここ目星」「ここ目星」みたいなのはダメです.

 

プレイヤーの提案(いわゆるマンチプレイ)にはダイスを通しましょう.

じゃないと,何でもありになってしまうので.

そしてロールが通れば通しましょう.シナリオの想定から多少外れても,その方が面白いです.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【クトゥルフ神話trpg】電子書籍のお話

ファ〇キチさんの発言で有料PDFシナリオを非公開にする方が多いですが…結論を言うと「紙媒体がセーフで,電子書籍がアウト」という論理的な理由はありません.

紙媒体は印刷費の補填目的で金を取ってよく,PDFは丸儲けだから… というのは嫌儲の考えでり,著作権の面から言うと,どちらも同じ"グレーゾーン"です.

 

そして,電子書籍"だから"が訴えられる可能性ですが… "ほぼ"ないと言ってよいでしょう.仮に著作権侵害電子書籍が訴えられるとすれば,紙媒体もセットです.

もしそうなった場合,同人(ニコニコ・Pixiv)が中心で広がった"日本のクトゥルフ神話trpg文化"は完全に破壊されるでしょう.

(注:これは"二次創作としてのシナリオ販売"のお話です.ルールブック無しでプレイできる程にCoCのルールを解説した同人誌を出したとかは別問題です)

 

ケイオシアムがある米国と,日本の同人事情は異なります.というか国ごとに文化が違うので,ケイオシアムはその辺りの権利を全て各国の発売元に丸投げしています.

日本での権利関係についてケイオシアムに質問すると,帰ってくる答えは「知らないよ!日本の事はアークライトに質問してくれ!」です.

つまり,日本語でCoC6版をプレイするのであれば,日本公式の判断に従うべきなのです.

公式にこれやっていいですか?って絶対に聞くなよ?公式はダメとしか言えないからな!!!

 

例えばですけど,ケイオシアムは「シナリオの無料公開は許可を取ってね」と言ってます.公式ライターの内山先生はホームページでシナリオを公開してます.ケイオシアムは「シナリオの有料配布はダメだよ!」って言ってるけど,アークライトはコミケに参加してます.つまりそういう事です(察そう).

 

まぁもし仮に何か訴えられることがあったとしても,その前に明確に二次創作ガイドラインが出されるでしょうから,出所の不明な不確定な情報で必要以上に魔女裁判に怯える必要はありません.

ただし,「怒られなければセーフ」と「怒られるまでやる」は別です.怒られないようにしましょう.ようは"節度を守ってやれ"って事です.

 

 

 

 

 

The Cageで考える面白いシナリオと,trpgの楽しさについて

(4/27)プレイヤーをした経験だけで語るのはよくないと思ったので,キーパーでプレイしてから書き直します.

 

 

注:全てのシナリオは好みと相性であり,万人受けするシナリオというのは存在しません.

クトゥルフタブレット掲載のキャンペーンシナリオ”這い寄る影”の第2部「The Cage」

このシナリオ,作者様には大変申し訳ないのですが,プレイした結果は「日本公式の中で最もつまらないシナリオ」という評価となってしまいました.

この事実について,いくつか原因を話し合い,改善点をまとめました.その際,「trpgとして面白いシナリオとは何か」という話になり,有用な意見がいくつも出た為,まとめておきます.

 

まず,The Cageというシナリオですが,探索においてプレイヤーが考える事がほとんどありません.導入で指定された家に向かい,部屋にある"気になるもの"を全て調べれば,次に行くべき場所が明らかになります.さらに向かった先で"気になるもの"を全て調べれば,イベントが発生し,クライマックスに突入します.

 

この"気になるもの"にはそれぞれ技能が指定されており,その成否によって情報が出たりでなかったりするのですが… 失敗すればシナリオが詰む事があってはならない為… 究極的に言うと"全てのダイスロールに失敗しても,クライマックスに向かう"事ができます.また,探索で手に入れた情報をクライマックスで活かす事がほぼありません.

 

これはどういう事かというと,

キーパー「この部屋ではA,B,Cが調べられます.」

プレイヤー「Aを調べます」

キーパー「では〇〇技能を振ってください.」

プレイヤー「成功です.」

キーパー「では以下の事がわかります.」

プレイヤー「ではBを調べます.」

キーパー「では〇〇技能を」

プレイヤー「Cを…」

 

技能はAボタン(調べる)ではない

 

trpgは高度なグラフィックもなく,壮大なBGMもありません.コンピュータゲームでできる内容であれば,コンピュータゲームでやった方が面白いに決まってます.

trpgの面白さの一つは,プレイヤーのアイデアでシナリオの結末を変える事ができる点,そして人間にしかできないファジーな処理です.

 

例えば「連続殺人事件が起きている.遺体は皆大型の獣に噛みつかれているが~」という記事による導入であれば,プレイヤーはどうすべきか考え,「まずはニュースを漁ろう」「警察に話を聞いてみよう」「現場に向かってみよう」など,すべき事を考える事ができます.シナリオにない場所に向かったとしても,キーパーが背景情報からその場所に残っているであろう痕跡を考え,情報を出す事ができます.

 

しかし,調べられるものが全て提示されれば,プレイヤーはその情報を調べる以外の選択肢を取る事ができません.もちろん天邪鬼なプレイヤーがキーパーとシナリオに反抗して,シナリオの想定外の調査をする事もできますが,間違いなくシナリオから外れますし,他のプレイヤーは(もしかすれば本人も)面白くありません.

 

このようなガチガチに固められたシナリオは,プレイヤーのアイデアが入り込む隙がないのです.脳死でサイコロを振って,与えられる情報を聞く事しかできません.

 

ただし,このようなオブジェクト技能系のシナリオは,あるカテゴリで多用されています.それはpixivに散見される物語性の強い所謂「エモシナリオ」です.シナリオをガチガチに固める事で脱線を防ぎ,プレイヤーをNPCとのロールプレイに集中させるというものです.これがクトゥルフ神話的でないという人もいますが,一定の人気を誇っているのは確かですし,個人的には無しではないですし,目的と手法は一致しているように思えます.

 

ただ,この手法が許されるのは,「物語が十分にプレイヤーの興味を引く」場合です.自由な発想による解決の面白さとは基本的にトレードオフな訳ですがら,それを差し引いても面白いだけのパワーが求められます.

がしかし,The Cageにはそれがありません.背景情報の練り込みが甘く,出てくる情報はうんちくレベル,プレイヤーを引き込む程の魅力を持っていないのです.

故に「エモシのエモ成分抜き」と言われてしまうのです.

 

もう一つの問題として,目的の不明瞭さがあります.何となく黒幕の正体はわかるのですが,一向に居場所が判明しません.プレイヤーは「黒幕が何かしら悪事を働いている」という事を察する事はできるのですが,そこへ向かう道筋が判明しないのです.

プレイヤーが欲する情報は間違いなく「黒幕の居場所」なのですが,それが判明しない以上,プレイヤーは何を調べれば良いかがわからなくなるのです.クリア条件のわからないゲームをプレイする事がどれだけ苦痛か,想像する事は容易い筈です.

 

 

そしてイベントが発生,探索者は黒幕に誘拐されます.

そこで探索者は周囲の状況から場所を他の探索者に伝え,救出して貰う.というのがシナリオのクライマックスなのですが…

 

「今までの調査は何だったのか」

 

プレイヤーはそう思うのです.

クトゥルフ神話trpgは調査のゲームであり,雑な戦闘システムは今までの調査の積み重ねを最も簡単に結果に繋げる手段でしかありません.もしCoCの戦闘がソードワールドのようなガチガチのシステムであれば,いくら情報を集めて対策しても,敵が強くて攻撃が当たらないからどうしようもなかった,という悲劇が生まれます.故にCoCの戦闘ルールは適当なのです.

だからこそ,クライマックスには今までの探索の積み重ねが活かされなくてはならないのです.集めた情報から敵の居場所を推察し,妨害する手段を考え,十分に武装し,最後は打ち倒す.これがCoCの最もオーソドックスで,一般に面白いと言われる結末です.

しかし,このシナリオにはそれがありません.敵が何を目的としているかは最後まで判明せず,突如としてクライマックスに突入,そのままアクションシーンを行う.プレイヤーはどこにモチベーションを見出せば良いのでしょうか.

 

そしてこのシナリオ,探索と強引なクライマックスの他に,オチの弱さが目立ちます.最後に神話生物を打ち倒す事が出来ないのです.武装のできない現代日本故に,致し方無い部分もありますが,その辺りをシナリオギミックで何とかするのが現代日本流のシナリオの筈です.

シナリオギミックはプレイヤーから解決法の自由を奪いますが,シナリオが未解決で終わるよりはよほどマシです.色々とやり方はあった筈です.それこそ探索段階で敵を無力化する方法が見つかるだけでも… 最低限遊べるものにはなった筈です.

 

と,ここまでボロクソに書いてしまったのですが,このシナリオ,もしかすればもっとまともなシナリオだった可能性があります.

シナリオ終了後に出てくる黒幕の日記.ここには黒幕の動機と目的が書かれています.この情報がシナリオ中盤に手に入っていれば… プレイヤーのモチベーションはもっと高いものになったでしょう.

 

…この情報,本来はシナリオの中盤で出る筈のものだったのでは?

 

というのも,情報を読む限り「本編で出すつもりが,プレイヤーが情報を落とした為に,最後にネタバラシとして渡した.」としか思えないのです.

 

"這い寄る影"はクトゥルフ神話trpg公式生放送でプレイされたシナリオです.

そこでは初心者プレイヤー相手にシナリオを回し…

 

全てが繋がります.強引な誘拐イベントは調査に積極的でない探索者をクライマックスに連れ込む為のアドリブ処理だったのではないか?

そして,本来のシナリオを公開してしまうと,その初心者の名誉に関わる為,シナリオが元よりこういうものであった,と修正したのではないか?

 

元より自由な探索を行えるシナリオで,最後は誘拐されたNPCを助ける為,プレイヤーがアイデアを出し合う内容であった… そう考える事ができるのです.

もちろん推察の域を出ませんが… 可能性としては十分にあり得ます.

 

 

最後に,せっかくなのでシナリオへの持論を述べておきます.

世には無数のシナリオがあります.本国ケイオシアム(及びそのサード)だけでも500本のシナリオがあると言われています.さらに各国のライセンス,同人を合わせると… 凄まじい数になるでしょう.

その中で自分の書いたシナリオを回して貰う為には… 少なくとも一つは「オンリーワン」の要素が必要となります.

興味を引く情報,魅力的なNPC,斬新なギミック,プレイヤーの背筋を凍らせるような恐怖描写,入念に調べられた歴史的考察… なんでもいいです.一つは唯一無二のものを作り出さなくてはなりません.

そういう意味で日本公式はよくやってると思います.現代日本といういわば"縛りプレイ"のような環境で,よくこれだけの解決法を考えるものです.特に内山先生は型破りなシナリオを何本も提供してくれています.

一般にクソシナリオと呼ばれる「あおいお月さまがでると」であっても,脳内当てとそれ以外の解決を一切認めない森園のパワー,虚無に包まれるラストと,唯一無二の要素がこれでもかと詰め込まれています.

そういうシナリオは動機がどうであれプレイされるのです.あおいお月さまがでるとのプレイ数を見れば明らかです(プレイヤーは阿鼻叫喚ですが).

 

常にオリジナルであれ,常に挑戦者であれ,常にマイノリティであれ.

 

「銀剣のステラナイツ」の画期的なシステムについて

皆さん,銀剣のステラナイツはもうプレイしたでしょうか?

 

クトゥルフがホラー,ソードワールドがファンタジーを扱うとすれば,銀剣のステラナイツはエモいロールプレイを扱うシステムです.

 

僕はここ数年の「エモい」「尊い」といった漠然とした,語彙力のない表現をあまりよく思ってませんでした.ただ,ステラナイツをプレイして思ったんです.

 

あっ,語彙力が死ぬってこういう事なんやなw

 

って.このtrpgは語彙力を殺しに来ます.そしてその時,人はただ無言でブーケを投げる機械になります.

 

 

ブーケとはステラナイツのシステムの根幹ともいえるもので,良いロールプレイをすれば貰うことができ,ブーケを消費することでアドバンテージを得る(ゲームを有利に進める)事ができます.

 

今までのシステムにもサタスペなので「ロールプレイを評価する」という試みはありました.ただし,ステラナイツほど上手く機能していると思えるものはありませんでした.

 

ステラナイツの画期的な点 1

ブーケは無限のリソース

 

ロールプレイをGMが評価し,リソースを与える仕組みだと,どうしても脳内当て(GMに媚びを売る)要素が発生しますし,プレイヤー間でパイの取り合いが発生します.ステラナイツはその点を「プレイヤーがプレイヤーを評価する」「ブーケはいくつ投げてもよい」という,ある種で常識破りな方法で解決しています.

 

カードゲームで「無限にカード引いてもいいよ」って言われたら「何言ってんのこいつ!??」なるでしょ?それを平気でやってくるゲーム,ステラナイツ.

 

「このロールプレイが好き!」「尊い!」と思ったらブーケを投げてください.いくつ投げても構いません.これが素晴らしい.ロールプレイを邪魔せず,ひたすらどどんとふのカウンターリモコンを連打,ブーケを投げまくる.楽しい!何よりシーン制なのでに,待ち時間が暇じゃない.

 

Twitterの「ふぁぼ(今はいいね)」に近いものがあります.というか「なんでTwitterのふぁぼは1回しか押せないの」問題を解決しました.偉いぞステラナイツ.

 

積みあがるブーケ.投げてる側も投げられる側も悪い気はしないでしょう.「trpgの勝利は全員が楽しむこと」これをたやすく達成してきます.

 

 

ステラナイツの画期的な点 2

人権問題の解決

 

ロールプレイ重視のシステムには,よく人権問題が発生します.キルデスビジネスやフィアスコでは,面白い事を言えない人に人権が無いのです.即興で話を作れない人間が入るとその度に場が停滞しますし,必死に考えてる人を見てるこっちも辛いのです.

 

ステラナイツはこれを2人1組のバディを組む,という手法で解決しました.ステラナイツにおいて,キャラクターが一人で喋ってる時間がないのです.

 

エモ強者(つわもの)が,エモ弱者をエスコートできるのです.

 

エモ強者の力で弱者がブーケを稼ぐことを「レギュ違反」「不正会計」と言います.でも別にそれでいいのです.そもそもプレイヤーの反応がエモかったりします.というかその絵がエモくね?

 

要するによっぽどエモに理解が無い人でない限り,アレが発生しません.初心者と上級者が組む理由にもなります.とりあえず突っ込んだれ!で呼んでもなんとかなります.素晴らしい.

 

ステラナイツの画期的な点 3

雑な世界観

 

これは素晴らしい事です.なんか多重世界でなんとかです.読んでませんが.要するに何でもありなんです.

 

trpgシステムはルールと世界観で構成されますが,ステラナイツは世界観の方を半分ぐらい投げ捨ててます.うん,それもステラナイツだね.ぐらいのノリです.

 

これは世界観にロールプレイを縛られず,横から失礼してくる自称上級者様を排除することにも繋がります.世界観かたりマンが現れないのです.(僕はあまり好きではないですが)版権キャラクターのなりきりも許されますし,何よりエモに多様性を与えます.

というか,世界観の読み込みが不要というのは,プレイヤーにとって非常に負担の軽減になります.

 

ここ数年の新システムは「現代」を舞台にする事で,世界観をわかりやすくしてましたが,ステラナイツは「なんでもいいよ,要するにカルデアだよ」でこれを解決してきました.賢い.

 

 

という訳でステラナイツは楽しいぞ!

 

マジでルルブの参照性がゴミ・オブ・ゴミな事以外は文句のつけようがないtrpgです!1800円とちょっと高めだけど,買おうな!!!!!!

 

 

【CoC】クトゥルフ神話trpgのサプリって何から買えば良いの?

A.自分で判断しろ.

 

ラブクラフトカントリーシリーズ

アーカムのすべて

・資料有用度(キーパー):★★★★★

・資料有用度(プレイヤー):★★

・シナリオの面白さ:★★★★★

ラブクラフトカントリーの中心,アーカムを取り上げたサプリメントです.

街のマップと施設・住人が取り上げられています.

掲載シナリオ4本はどれも完成度が非常に高く,特に「殺人リスト」は万人が口をそろえる神シナリオです.

以降のラブクラフトカントリーシリーズは,このサプリを所持していることが前提に書かれています.初めに購入すべきサプリなのは間違いないでしょう.

 

□ダニッチの怪

・資料有用度(キーパー):★★★

・資料有用度(プレイヤー):★

・シナリオの面白さ:★★★★★

原作小説「ダニッチの怪」の舞台をサプリにしたものです.

アーカムのすべてと同じく,街の施設・住人が取り上げられています.

唯一の収録シナリオ「ダニッチへの帰還」はこのマップ全てを使ったオープンシティ.

(キーパーは苦労するでしょうが)自由度が高く,ぜひともプレイすべき内容です.

原作のファンならぜひとも買うべきですが,そうでないなら不要だと思います.

 

インスマスからの脱出

・資料有用度(キーパー):★★★

・資料有用度(プレイヤー):★

・シナリオの面白さ:★★★★

原作小説「インスマスに潜む影」のサプリメント.クソマップ

シナリオ「インスマスからの脱出」 ではなんと,インスマスから脱出します!

3本のシナリオをキャンペーンとして遊ぶことで,原作の追体験ができます.

全体的にドンパチ寄りです.

 

□キングスポートのすべて

・資料有用度(キーパー):★★★

・資料有用度(プレイヤー):★★

・シナリオの面白さ:★★★★★

キングスポートのサプリメント.原作は読んでないのでよくわかりません.

全体として雰囲気ゲーの側面が強く,描写力が求められます.

シナリオ「地獄の船」「灰に色あせて」は名作です.残りの2本は… うん…

 

ラヴクラフトの幻夢境

・資料有用度(キーパー):★★★★

・資料有用度(プレイヤー):★★★★

・シナリオの面白さ:★★

夢の世界ドリームランドを舞台としたシナリオ集.

ドリームランドのルールが詳しく整備されており.ドリランを冒険する上では必須.

おもしろモンスターが多数掲載されており,見るだけでおもしろい.

ただサプリ全体の傾向としてキーパーに任せられる部分が多く,原作読み込みは必須.

シナリオもどうしても描写過多の紙芝居風になってしまう為,イマイチ.

 

ミスカトニック大学

持ってないのでわかりません> <

 

 

現代日本シリーズ

クトゥルフ2010

・資料有用度(キーパー):★★★

・資料有用度(プレイヤー):★★★★★

・シナリオの面白さ:★★★★★

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【SW2.5】避けシューの考察

回避特化フェンサーという構築が存在します.↓

回避特化フェンサー - ソード・ワールド2.0@フェンサー道場 - アットウィキ

 

これは,挑発攻撃で敵のヘイトを集め,攻撃を回避し,味方を守るという考えです.

SWにおいて冒険者は蛮族と比べリソース回復能力に優れる傾向にあり,

戦闘ターンが長引くほどにアドバンテージ(優位性)を得ることができます.

 

特に複数の部位を持つモンスターを挑発すれば,全ての攻撃を一手に引き受けることができ,

パーティの生存率を大幅に上昇させることができます.

 

回避特価フェンサーはフェンサーがBテーブルであるメリット,

つまりLv+1の優位性(回避・命中+1)を最大限に生かすというコンセプトです.

 

今回は,『射手の体術(Lv7~)』を取得すれば,同じBテーブルであるシューターでも同様の動きが可能な点に着目し,回避シューターを作成したいと思います.

【回避シューターのメリット】

・フェンサー技能による筋力/2のデメリットを受けない為,装備の幅が広がる.

また,それによりグラスランナーを選択枝に加えることができる.

 

【回避シューターのデメリット】

・戦闘特技の1枠を『射手の体術』に占領される.

・攻撃方法が投擲,あるいは1Hガンとなる為,火力はフェンサーに劣る.

 

今回はLv5~6帯である以下のレギュレーションで作成したいと思います.

単発セッションを想定しており,成長中の戦闘能力や,今後のセッションは考慮しないものとします.

ステータス:ダイス平均値を割り振り

経験点:+9000点

所持金:+10800G

成長:8回割り振り

名誉点:90点

 

まず種族ですが,変転持ちの人間,あるいは技が高いグラスランナーがうってつけでしょう.今回はサンプルとして2キャラほど作成しました.

 

まずは人間.技が9+2dなので,腕輪込みでボーナス4に届きます.

筋力をアラミドコートとカイトシールドが装備できる13までの伸ばし,残りは耐久に回しています.

筋力を腕輪でまかない,余ったポイントを生命に回せばボーナスが3に届きますが,

腕輪3つを使用した構築は,先制時に敏捷指輪を割れなくなる為,今回は諦めました.

人間/射手
技9,体5,心7,割り振り42点

器用:9+12+1+2=24(4)
敏捷:9+12+1+2=24(4)
筋力:5+8=13(2)
生命:5+6+6=17(2)
知力:7+2=9(1)
精神:7+2=9(1)

 

次にグラスランナー.人間に比べ高い技を持ちます.

ただし,生命+6,精神+6が固定されており,割り振り値が小さい為,やや能力に無駄が多いです.

また,筋力が非常に低く,必筋7のターゲットシールドを装備する為だけに腕輪が必要です.

純粋なスペックだけなら人間より優秀ですが,変転も割る敏捷腕輪もない為,スカウトとしての能力はサブ止まりとなります.

(器用4敏捷5 または 筋力5 で妥協するなら割りスカウトも可能です.)

グラスランナー/射手
技14,体0,心11,割り振り35点

 

安定構築(腕輪3)

器用:14+12+2+2=30(5)
敏捷:14+12+2+2=30(5)
筋力:0+1+4+2=7(1)
生命:0+8=8(1)
知力:11+1=12(2)
精神:11+8=19(3)

 

敏捷特化(腕輪3)

器用:14+8+2=24(4)
敏捷:14+12+8+2=36(6)
筋力:0+5+2=7(1)
生命:0+8=8(1)
知力:11+1=12(2)
精神:11+8=19(3)

 

技能はシューターLv7(10000p)が確定枠,残り2000pが自由枠です.

BテーブルLv2+Lv1でちょうど使い切ることができる値なので,

スカウトLv2+エンハンサーLv1(ガゼルフット)

スカウトLv1+エンハンサーLv2(ガゼルフット+ビートルスキン?)

マギテックLv1+スカウトLv1+エンハンサーLv1

辺りで選択になると思われます.

グラスランナーはMPを持ちませんが,魔晶石(3点)を割れば問題なく練技を使用できます.

 

武器はぶっちゃけ何でもいいので割愛.

マギシュの場合は盾を持つので,1H銃(サーペンタインガン)しか使えない事に注意.

リロードの隙は致命傷なので,3丁ぐらいは持っておきましょう.

 

特技ですが,このような感じになります.

選択から二つ選ぶこととなります.

Lv1 挑発攻撃(確定)

Lv3 選択

Lv5 選択

Lv7 射手の体術(確定)

 

選択枠

・武器習熟A/非金属鎧

・武器習熟A/盾

・武器習熟S/非金属鎧

・武器習熟S/盾

・回避行動

 これらから考えられる組み合わせとして,以下の5つがあります.

・Sランク非金属鎧+Bランク盾(防護+3)

・Aランク非金属鎧+Aランク盾(防護+2)

・Aランク非金属鎧+Bランク盾+回避行動(防護+1/回避+1)

・Bランク非金属鎧+Sランク盾(防護+3)

・Bランク非金属鎧+Aランク盾+回避行動(防護+1/回避+1)

 もっとも効率の良いモノを探しましょう.

 

まずは必筋13から.

筋力13  

・Sランク非金属鎧+Bランク盾(防護+3)

タイガーバンド(防護+5/回避+1)+カイトシールド(防護+1/回避+1) 

 =防護+9/回避+2/4100G

 

・Aランク非金属鎧+Aランク盾(防護+2)

プレストアーマー(防護+5)+スパイクシールド(防護+2/回避+1)

=防護9/回避+1/2800G

 

・Aランク非金属鎧+Bランク盾+回避行動(防護+1/回避+1)

プレストアーマー(防護+5)+カイトシールド(防護+1/回避+1) 

=防護+7/回避+2/1500G

 

・Bランク非金属鎧+Sランク盾(防護+3)

ハードレザー(防護+4)+ミスリルシールド(防護2/回避+1)

=防護+9/回避+1/1210G

 

・Bランク非金属鎧+Aランク盾+回避行動(防護+1/回避+1)

ハードレザー(防護+4)+スパイクシールド(防護+2/回避+1)

=防護+7/回避+2/2140G

もっとも効率が良いのは『Sランク非金属鎧+Bランク盾』となりました.

もちろん,金銭の差もありますし,簡単に優劣はつけられません.

また,筋力が15になれば結果は少し変わります(今回は割愛します).

Sランク盾一強だった回避フェンサーと異なる結果が得られただけでも収穫でしょう.

 

次に,筋力7の場合を見ていきましょう.

・Sランク非金属鎧+Bランク盾(防護+3)

ファインレザー(防護+4/回避+1)+バックラー(回避+1) 

=防護+7/回避+2/2500G

 

・Aランク非金属鎧+Aランク盾(防護+2)

アラミドコート(防護+2/回避+1)/ターゲットシールド(防護+1/回避+1)

=防護+5/回避+2/1430G

 

・Aランク非金属鎧+Bランク盾+回避行動(防護+1/回避+1)

アラミドコート(防護+2/回避+1)+バックラー(回避+1) 

=防護+3/回避+3/810G

 

・Bランク非金属鎧+Sランク盾(防護+3)

必筋不足で成立せず

 

Bランク非金属鎧+Aランク盾+回避行動(防護+1/回避+1)

ソフトレザー(防護+3)+ターゲットシールド(防護+1/回避+1)

=防護+5/回避+2/830G

 『Sランク非金属鎧+Bランク盾』と『Aランク非金属鎧+Bランク盾+回避行動』の選択となります.防護3点と回避1点の二者択一ですので,やや前者に優位性があるかな?程度ですが,ここは好みの問題でしょう.

 

 

 

 

まだ書きたい事はありますが,休憩が終わるので今回はこの辺で.