「銀剣のステラナイツ」の画期的なシステムについて

皆さん,銀剣のステラナイツはもうプレイしたでしょうか?

 

クトゥルフがホラー,ソードワールドがファンタジーを扱うとすれば,銀剣のステラナイツはエモいロールプレイを扱うシステムです.

 

僕はここ数年の「エモい」「尊い」といった漠然とした,語彙力のない表現をあまりよく思ってませんでした.ただ,ステラナイツをプレイして思ったんです.

 

あっ,語彙力が死ぬってこういう事なんやなw

 

って.このtrpgは語彙力を殺しに来ます.そしてその時,人はただ無言でブーケを投げる機械になります.

 

 

ブーケとはステラナイツのシステムの根幹ともいえるもので,良いロールプレイをすれば貰うことができ,ブーケを消費することでアドバンテージを得る(ゲームを有利に進める)事ができます.

 

今までのシステムにもサタスペなので「ロールプレイを評価する」という試みはありました.ただし,ステラナイツほど上手く機能していると思えるものはありませんでした.

 

ステラナイツの画期的な点 1

ブーケは無限のリソース

 

ロールプレイをGMが評価し,リソースを与える仕組みだと,どうしても脳内当て(GMに媚びを売る)要素が発生しますし,プレイヤー間でパイの取り合いが発生します.ステラナイツはその点を「プレイヤーがプレイヤーを評価する」「ブーケはいくつ投げてもよい」という,ある種で常識破りな方法で解決しています.

 

カードゲームで「無限にカード引いてもいいよ」って言われたら「何言ってんのこいつ!??」なるでしょ?それを平気でやってくるゲーム,ステラナイツ.

 

「このロールプレイが好き!」「尊い!」と思ったらブーケを投げてください.いくつ投げても構いません.これが素晴らしい.ロールプレイを邪魔せず,ひたすらどどんとふのカウンターリモコンを連打,ブーケを投げまくる.楽しい!何よりシーン制なのでに,待ち時間が暇じゃない.

 

Twitterの「ふぁぼ(今はいいね)」に近いものがあります.というか「なんでTwitterのふぁぼは1回しか押せないの」問題を解決しました.偉いぞステラナイツ.

 

積みあがるブーケ.投げてる側も投げられる側も悪い気はしないでしょう.「trpgの勝利は全員が楽しむこと」これをたやすく達成してきます.

 

 

ステラナイツの画期的な点 2

人権問題の解決

 

ロールプレイ重視のシステムには,よく人権問題が発生します.キルデスビジネスやフィアスコでは,面白い事を言えない人に人権が無いのです.即興で話を作れない人間が入るとその度に場が停滞しますし,必死に考えてる人を見てるこっちも辛いのです.

 

ステラナイツはこれを2人1組のバディを組む,という手法で解決しました.ステラナイツにおいて,キャラクターが一人で喋ってる時間がないのです.

 

エモ強者(つわもの)が,エモ弱者をエスコートできるのです.

 

エモ強者の力で弱者がブーケを稼ぐことを「レギュ違反」「不正会計」と言います.でも別にそれでいいのです.そもそもプレイヤーの反応がエモかったりします.というかその絵がエモくね?

 

要するによっぽどエモに理解が無い人でない限り,アレが発生しません.初心者と上級者が組む理由にもなります.とりあえず突っ込んだれ!で呼んでもなんとかなります.素晴らしい.

 

ステラナイツの画期的な点 3

雑な世界観

 

これは素晴らしい事です.なんか多重世界でなんとかです.読んでませんが.要するに何でもありなんです.

 

trpgシステムはルールと世界観で構成されますが,ステラナイツは世界観の方を半分ぐらい投げ捨ててます.うん,それもステラナイツだね.ぐらいのノリです.

 

これは世界観にロールプレイを縛られず,横から失礼してくる自称上級者様を排除することにも繋がります.世界観かたりマンが現れないのです.(僕はあまり好きではないですが)版権キャラクターのなりきりも許されますし,何よりエモに多様性を与えます.

というか,世界観の読み込みが不要というのは,プレイヤーにとって非常に負担の軽減になります.

 

ここ数年の新システムは「現代」を舞台にする事で,世界観をわかりやすくしてましたが,ステラナイツは「なんでもいいよ,要するにカルデアだよ」でこれを解決してきました.賢い.

 

 

という訳でステラナイツは楽しいぞ!

 

マジでルルブの参照性がゴミ・オブ・ゴミな事以外は文句のつけようがないtrpgです!1800円とちょっと高めだけど,買おうな!!!!!!